こんにちは。就活アドバイザーのSINOです。あなたは志望職種を選ぶときにどのような基準で選んでいますか?興味や学んだことを活かしたいという気持ちも大切ですが、もう一つ重要な視点があります。それは「適性」から選ぶという視点です。自分の適性に合った仕事を選ぶことで、長期的に見て充実した社会人生活を送ることができます。今日は「適職」との出会いが、あなたの就職活動を成功に導く、その理由を詳しくお伝えします。
目次
あなたの特異なことはなんですか?~「適性」のこと~
あなたの得意なことはなんですか?得意とは言わずとも、他の人より上手に出来るとか、すんなりこなせてしまうこと、何かありませんか? それが「適職」で、あなたに自然と備わっている能力です。人によっては自分の「適性」にまだ気付いていない人もいます。
特に学生のうちは未熟ですし、世の中や社会を知り尽くしているわけではないため、志望先を選ぶときに自分がいま好きなことや興味を持っていること、大学で取り組んでいる内容に意識が向いてしまいがちです。しかし、視野を広げて業界研究を行い、自分を客観視して理解を深めることにより、自分に最も適した仕事を選択することができます。
厚生労働省のデータによれば、2020年3月に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が37.0%(前年度比1.1ポイント増)、新規大学卒就職者が32.3%(同0.8ポイント増)となっており、若手社員のおよそ3人に1人が就職後3年以内に会社を辞めています。退職の理由はさまざまですが、日本労働組合総連合会2022年のアンケート調査では、2〜5年目の若手社員が新卒入社した会社を辞めた理由の第1位は「仕事が自分に合わない」でした。その人たちはもしかしたら、最初から適職を選んで就職していたならば離職は防げたかもしれません。
適職に就くことがなぜ有利なのか?
自分に向いている仕事に就くほうが断然有利です。
社会に出たばかりの頃は辛いことも多いもの。どのような仕事でも、入社後2~3年は嫌になることが多々あります。ときには上司や怖い先輩に怒られたり、注意されたりもします。
高校や大学の部活動でもそんな経験がありませんでしたか? 入りたては一番下っ端ですから右も左も何もわからなくて、その環境に順応することだけで精いっぱいな状態です。周囲に馴染むためには気を使い、覚えることやらなければならないことが目白押し。ときには理不尽なことで上司に文句を言われて、苦手な先輩がいるような環境では辞めたくなる日もあるでしょう。
この苦しい最初の数年間を、忍耐強く越えられるかどうかが、企業で成長できる人材になれるかどうかの勝負になるのですが、そこで大きく関わってくるのが 仕事の向き不向きです。あまり得意でないことを人から強制されることは、仕事をしていてもつらくなるばかりです。でも、その仕事に対しての適応力がある人ならば、適応力がない人に比べて少ない努力で楽にこなせるので、困難が少なくて済みます。そして、試練の期間を越えた後には、周囲の評価や信頼も生まれてきます。次第に仕事にやりがいや充実感を感じるようになります。その頃には、自分が後輩を教える立場になり、仕事に『楽しさ』を感じはじめます。最初はそれほど好きでもなく、なんとなく就いた仕事だったはずが、「この仕事に就いて正解だった」と思えるようになります。
自分にとっての本当の意味での適合性を見極めて仕事に就いている人は、向いていない仕事を選んでいる人よりも断然有利なのは、適職に就くことで将来の仕事の「成果と満足度」に大きな違いが出るからです。
適職選びの重要性と適職を見極める冷静な視点の必要性
『向いてる事』と『好きな事』は違う
理解して欲しいことがもうひとつあります。
それは『自分の適性』=『好きなこと』とは限らないということです。
自分に向いていることがたまたま自分が好きな事であれば一番幸せですが、そう上手くもいかないこともあります。残念なことに、自分が好きでなりたい職業であっても、自分には適していない場合もあります。客観的に自分を理解して、職業の選択を行うことが大切です。
例えば、アイドルになりたい!と夢中になって頑張っている人がいたとしましょう。本人は一生懸命にダンスや歌のレッスンを受け、ファンに応援される姿を夢見ています。しかし、アイドルを実際に育ててきたプロの人から見ると、その人はアイドルとしての特定のスキルやカリスマ性などが足りず、「あまり向いてなさそうだな」と感じて見えることがあります。このような場合、その人の努力や情熱は尊重されるべきですが、現実的には別の適性を活かせる仕事を見つける方が長期的に見て成功する可能性が高くなるということです。このような例からもわかるように、自己分析を通じて自分の適性を客観的に理解して、適職を選ぶことが大事です。
【適職選びの重要性の例】
◆『自分の好きな仕事』に就くため懸命な努力をしているが内定が取れない⇒その仕事は本当にあなたの『適職』なのか? (一度立ち止まって見直してみて!適職ではない場合、努力が実を結びにくい可能性があります。)
◆『自分の好きな仕事』に就いたけど、実際やってみたら向いていなくて辞めた⇒仕事に実際に就いてから『適職』でないことに気づいたということが多々あります(実際に働いてみることで自分の適性がようやく再確認されるというケースです)
せっかく縁あって入社する会社です。あなたの力を最大限に発揮できる仕事に就きたいものです。そのためにも適職を意識した就活が重要ということです。
適職をみつけるために
あなたの『好奇心』を広げてください!
自分を知るために『好奇心』が必要です。好奇心があれば努力をしないで自然に心が動き心が傾きます。そこから『出会い』が生まれます。
「この会社って、どんな会社だろう?」「この仕事は、どんなことをするんだろう?」「自分に向いているかな?(できるかな?)」
自分の適職に出会うためには、色々な会社のことを知ってください。そして その仕事の中身を知ろうとすることが大切です。しっかり見たり、聞いてみることです。
そして「この仕事、私にできるかな?」と考えてみましょう。もちろんいますぐにはできません。誰かに教えてもらわなければできないのは当たり前ですから、入社してから研修なり先輩から教えてもらえばたぶん出来るかな、その程度の考え方でOKです。
例えば、手先が器用な人のほうが有利な仕事、気配り上手な人のほうが有利な仕事、数字に強い人のほうが有利な仕事… いろいろあります。
あなたの適性にいちばん合っているものを選択すれば良いでしょう。
「あ。この会社のこの仕事、私に向いているかも」
そんな仕事があなたにも必ずあります。
適職を見つけるために効果的です!
自分の適職を見つけるために効果的なこと。
- 自己分析
- 自分の強みや弱み、興味や価値観を明確にすることが第一歩。自分に向いている仕事や環境を見つける手助けになる
- スキルと経験の棚卸し
- 自分がこれまでに培ってきたスキルや経験をリストアップしてみる。それがどのような仕事で役立つのかを考えることで、自分の適性が見えてくる
- 業界研究
- 興味のある業界について深く調べてみましょう。その業界で求められるスキルや適性を理解することで、自分がどのように貢献できるかが見えてきます。
- インターンシップやアルバイト
- 実際に働いてみることで、自分に合うかどうかを判断するのに役立つ。様々な職種や業界で実際に見聞きすることは、適職を見つける手がかりになる
- 先輩やアドバイザーに相談
- 実際にその職種で働いている人やキャリアカウンセラーに相談することで、リアルな意見やアドバイスを得ることができる
- 適性検査
- キャリア適性検査を受けることで自分に向いている職種を客観的に知ることができる。
適職を見つけるためにフィードバックを受けることも必要
あなたの適性に最も合った仕事を見つけるために、他人からのフィードバックを受け入れることが大事になります。他人からのフィードバックは、自分では気づかなかった適性を発見することにも繋がります。友人や家族、先生などの意見を参考にして、自分の強みや弱みを再確認することで、自分に適した仕事を見つける大事な手掛かりになるかもしれません。他人からの視点は、より客観的に自分を理解することにつながります。フィードバックを受けるときに大事なことを書いておきます。
【フィードバックを受け入れるとき大事なこと】
- オープンマインドを持つこと 否定的な意見も建設的に受け止めましょう
- 具体的な質問をすること 自分の適性について具体的に尋ねて詳細なフィードバックを得ましょう
- フィードバックをメモする 受け取ったフィードバックは必ず記録しておきましょう
- 感謝の気持ちを示す フィードバックをくれた人に感謝の気持ちを伝えましょう
- 行動に移す フィードバックをもとに具体的な目標を設定して改善に努めましょう
最後に
自分の適職を見つけるには、具体的にはまず自己分析をはじめてください。自分の強みや弱みを明確にして、自分の適性を理解することが第一歩です。そしてさまざまな職種や業界について調べて、インターンシップやアルバイトなどで実際の仕事を体験してみることです。そうすれば自分に合った仕事がわかるようになってきます。さらに、他人からのフィードバックを積極的に取り入れましょう。信頼できる人や就活アドバイザーなどからのフィードバックを求めて、新たな視点や気づきを得てください。自分だけでは見えなかった適性や可能性を発見する手助けとなります。このようなプロセスを経て、より自分に適した職を見つけてくださいね。
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