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経団連が2021卒新卒採用における新型コロナの影響を調査して発表! 企業の採用状況現状は?
新型コロナの影響が今年度の新卒採用活動にどの程度影響しているか。今年は春先から新型コロナの感染が拡大し、感染予防のために企業が会社説明会を見送ったり、Webに切りかえたりする動きが広がりました。就活生は先が見えない不安と焦りで いまもって不安な気持ちから脱することができずにいる人も多いのではないでしょうか。
先月、経団連が会員企業に対しアンケートを実施し コロナの影響が今年度の新卒採用活動にどの程度影響しているかを調査し、その結果を発表しました。
これを見ると企業は業績にかかわらず長期的な視野をもって計画をたてており、新卒採用は例年通りと考えている企業が少なくないことがわかります。
就職に不安を感じて気持ちが沈んでしまっている人がいるならば 気持ちを切り替えて前向きに進んで欲しいと思います。
【経団連2021年度入社対象新卒採用活動に関するアンケート調査】
●発表日2020年9月15日
●実施日2020年6月26日-7月22日
●全会員1448社に対して422社回収
●422社のうち製造業45%、非製造業55%
●従業員規模1000人以上72%
●上場企業 70%
注目部分をPick Up!
①新卒採用活動の実施状況
②来年度の新卒採用予定数
③Web化の現状について
④採用採用の人数への影響
⑤来年度以降のWebの活用の方針
⑥新卒採用における通年採用実施状況
2021年卒新卒採用活動の実施状況
※データはすべて経団連2021年度入社対象新卒採用活動に関するアンケート調査によるものです。
①新卒採用活動の実施状況
2020年度の企業の業績について。
業績が「前年度より良くなる」と「前年度並み」と合わせて約3割。
残りの7割弱の企業は業績が悪化。
緊急事態宣言が解除されてから経済活動が戻りつつありますが、コロナ感染拡大が日本経済に与えた打撃はとても大きいです。
【2020年度の業績見通し(営業利益の前年度比)】
●大幅に改善(2割以上増) 3.2%
●改善(2割未満増) 8.0%
●前年度並み 21.6%
●悪化(2割未満減) 17.0%
●大幅に悪化(2割以上減) 21.6%
●その他 28.6%
【2020年度における新卒採用活動の実施状況(予定含む)】
●実施した(中断を含む)・実施予定 95.9%
●実施してない・実施予定ない 4.1%
企業は業績が悪化傾向で先行きが不透明な状況。そのような状況下でありながら ほとんどの企業が例年通りに新卒採用活動を実施(中断を含む)していることがわかります。
来年度以降の新卒採用はどうなりそう?
②来年度入社(2021年度)新卒採用予定数
来年度の新卒採用予定数について、過半数の企業はまだわからないと「未定」回答の企業が多いです。
しかし4割強の企業が「増やす見込み」と「同程度の見込み」と前向きな回答をしている点は着目したいポイントです。
【2022年度入社の新卒採用予定(2021年度入社予定者比)】
●増やす見込み 1.7%
●同程度の見込み 42.7%
●未定 52.1%
●減らす見込み 3.5%
③就活Web化の現状
今回の調査によって 約9割の企業がWebによる就活にシフトしているという現状も明らかになりました。
企業説明会や合同企業説明会への参加を中止した代わりにWebによる説明会等を実施したり、企業紹介の映像化や配信企画への参加など、対面型から非対面型就活へのシフト傾向が顕著化しています。
【Webでの面接実施状況】
●最終面接含め全ての面接で実施 63.8%
●最終面接を除いて実施 17.3%
●1次面接のみで実施 7.1%
●その他で実施 4.7%
●実施していない・予定なし 7.1%
企業は就活にWebを利用したことについて、遠方の学生が企業にアプローチをしやすいという面でプラスと考えているようです。
しかし応募者の細かな表情やしぐさなどが把握しにくく熱意も伝わりにくい、そして企業側から企業の良さを学生にアピールする上でも伝えにくさがあるという面でマイナスと捉えられています。
【Web面接のデメリット】
●細やかな表情等が把握しにくい 83.7%
●通信環境を担保する必要がある 75.8%
●熱意等が伝わりにくい 55.5%
●環境に慣れ・不慣れの差が出る 53.9%
●準備や調整等業務量が増加する 23.9%
●その他 11.7%
●特にない 1.5%
【Web面接のメリット】
●遠方でハンディある学生に有効 96.4%
●スケジュールの調整がしやすい 74.0%
●交通費支給などコストが減少する 81.4%
●より多くの学生と面接できる 38.4%
●選考のスピードがあがる 28.2%
●学生の緊張が和らいだ印象がある 27.2%
●その他 4.6%
④採用の人数への影響
新卒採用の人数を増やした企業はわずかです。しかし、約8割は当初の計画どおりの採用で採用人数の見直しは行っていないとの回答です。
ちなみに 採用人数を減らしたと回答した企業の『減らした理由』の73%は『新型コロナによる影響による業績の悪化』。これは想定していたとおりです。
【採用計画の見直し】
●見直しを行っていない 79.9%
●大幅に減らした(2割以上減)10.4%
●減らした(2割未満減)8.3%
●増やした 1.4%
⑤来年度以降のWebの活用の方針
「Webをさらに活用する」と「同程度活用する」企業を合わせると5割。
「未定」も4割以上存在します。
Webを活用した就活は今後も増加傾向にありそうです。
【来年度選考活動におけるWEB活用】
●未定 42.7%
●同程度活用 34.9%
●さらに活用 16.7%
●減らす 5.7%
⑥新卒採用における「通年採用」の実施状況
新卒採用において通年採用をすでに実施している企業と、今後実施を予定している企業を合わせると2割強。
検討中を合わせると6割弱です。
通年採用とは1年を通してずっと採用を行っている企業もありますし、1年に複数回の採用を実施している企業もあります。
通年採用はおそらく今後、増加傾向にあるでしょう。
【通年採用実施状況】
●実施している 16.5%
●実施予定 5.2%
●検討している 36.9%
●実施していない 41.4%
新型コロナ感染拡大の影響で企業が一時的に採用活動をストップしていた時期もありましたが、いまは再開して積極的に採用活動をしている企業も多いです。
中小企業などはもともと若者を求めており、 通年で新卒採用活動を行いながら学生が就職先として注目してくれることを期待しています。
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