こんにちわ。就活アドバイザーSINOです。あなたは企業面接や説明会で「何か質問はありますか?」と逆質問を受けたときに、困ってしまうという経験はありませんか?
「特にありません。」と答えてしまったり、あまり良いイメージが残らない質問をしてしまって、あとで後悔した経験、あるのではないでしょうか。この記事を読んでもらえれば逆質問に対しての理解を深めることができ、逆質問に対して積極的に向き合う姿勢が養えるはずです。
私も企業に在籍していた頃は、人材を育てて教育したり、役員のサポートも経験していたので面接の現場は身近でした。だからどのような逆質問がNGで、どのような質問が効果的かを企業目線でお伝えすることができます。就活の参考書や大学では教えてくれない独自のアドバイスですので、社会人の先輩からの助言と思って参考にしてもらえたら嬉しいです。
面接官で好印象を与える逆質問の仕方を理解できたら、きっとあなたの面接での成功率を高めることができます。逆質問は、企業が応募者の本気度を探るための重要ポイントだからこそ、適切な質問をすることは面接成功の鍵です。
ここからは、面接官が嫌うNGな質問を挙げ、その理由を解説します。さらに、効果的な逆質問のコツもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
面接官が嫌う質問とは
面接官が嫌う質問にはいくつかのパターンがあります。これらの質問をしてしまうと、面接官に対して「この学生は準備不足だ」「本当にうちの会社に興味があるのだろうか」といった疑念を抱かせてしまう可能性があります。以下に挙げる質問は面接官にとって不快に感じられることが多いので注意してください。
面接官が嫌う質問
●漠然とした質問や意図がわからない質問をしてくる
●説明会で話したことを再度質問してくる
●何も質問がない
●この面接に対してフィードバックを希望してくる
●あからさまに自己PRをしてくる
●漠然とした質問や意味のわからない質問をする
●研修制度やキャリアアップをただ聞いてくる
●ホームページを見ればわかることを質問してくる
●休日・福利厚生・賃金や残業に関する質問だけをする
面接官が嫌う質問は、一般的に「準備不足」「意欲の欠如」「コミュニケーション能力の欠如」と見なされることが多いので気を付けるようにしてください。次に、これらの質問がなぜ問題なのか、その理由を詳しく解説します。
採用側がマイナス評価とする逆質問
「採用活動でマイナス評価となる質問について」HR総研が採用担当者に対して2017年にアンケート調査を行っていました。面接官が逆質問を投げ掛けた際、学生から質問をされて不快に思った質問内容も挙げられており、就活生はこの結果を参考にし、企業に対してこういった逆質問を行わないように注意する必要があります。
HR総研採用者へのアンケート調査による
「なにか質問はありますか?」に対して学生が面接官に質問した不快な内容
●面接官への意図不明な質問をする
✖「入社した動機は何でしたか?」
✖「辞めようと思ったことはありましたか?」
本来面接官が学生に問うような質問を企業の方にこのような質問をするのは失礼です。社会的コミュニケーション力を疑われます。
●説明会で話したことを再度質問する
✖「御社の強みと弱みを聞かせてくださいますか?」
その時点までの説明会で企業の優位性や課題などの説明を受けているのにもかかわらず、面接官に逆質問で上記のような質問をする。学生からこのような質問を受けると企業側採用者は「説明会で話を何も聞いていなかったのかな(理解できなかった) のかな。」と思います。
●なにも質問しない
×「特に質問はありません。」
「当社にそれほど興味がないな。」企業研究もしていないのだろう、と思います。
●フィードバックを希望する
✖「この面接のフィードバックをして欲しい」
フィードバックをリクエストすることです。一見、前向きな質問に聞こえますが、相手目線では「当社は練習台?」「このフィードバックを聞いて他社の面接で活かすのかな。」そんな疑問を持たれる可能性があります。もし、本気でこの企業の次の面接のためにフィードバックをうかがいのなら、「御社の次の面接のためにフィードバックをいただきたいと思っているのですが、よろしいでしょうか。」とその意思をはっきりと伝えれば、喜んでフィードバックをしてくださるかもしれません。
●あからさまな自己PRをする
「逆質問」を問いかけているのにもかかわらず、過剰に自己ピーアールをする時間に使うのは、逆効果になる可能性があります。不快な印象を与えないように注意しましょう。
●漠然とした質問や意図がわからない質問をする
✖「この会社どうですか?」
✖「御社の今後の方針を教えてください。」など
予備知識もないままで、面接官に丸投げ質問をするのはNG。私が面接官なら「あなたはどう思うの?」と聞き返します。自分がまず考えを述べてから質問をするべきです。何も調べてきていないことを自ら露呈してしまうようなもの。
●単に研修メニューやキャリアアップについてだけを聞いてくる
×「貴社ではキャリアアップをどのようにお考えでしょうか。」
×「御社の研修についておうかがいしたいのですが。」
単に研修制度やキャリアアップのことだけ質問する姿勢は、採用側からすれば受け身に聞こえます。「自分はこうなりたい。そのためにはこのように成長したい。」だから、「研修やキャリアアップについて知っておきたい。」という意思表示をしたうえでこの質問をするのならOKです。
実際に企業の採用担当者はこの質問を受けて「すべてを会社がしてくれる受動的な質問に聞こえる。企業説明会で聞く質問として教えられているのかもしれないが、本人がどのような意図をもって聞いているのか、疑問に感じることがある。」と述べています。
●ホームページを見ればわかることを質問してくる
当社への志望度は高くないと採用側は判断します。ホームページに書かれている内容をさらに深く掘り下げて質問するならOKです。
●休日・福利厚生・賃金や残業に関する質問をする
条件面ばかりを気にしているような質問は、受け手の印象は決して良くはありません。社会人として仕事をして働きたい!という熱意が薄らいで聞こえます。
企業は逆質問をして「本気の熱意」を探る
採用は逆質問で応募者の本気度を確かめたいと思っています。『内定をもらいたい』という就活生の気持ちはよくわかりますが、本当に「うちの会社」を熱望しているのか?
そこが、企業側にとってみれば一番重要なジャッジポイントです。
企業は逆質問をしながらその真意を確かめます。本気で「この会社で働きたい」と思っているならインターネットや説明会で企業から聞いた受け身の情報だけでなく、自分なりに言いたいことや聞きたいことがあるはずと、面接官は思っています。
また、就活生にとって「逆質問」をされることは「怖いイメージ」かもしれませんが、それは誤解です。「逆質問」は応募者へのやさしさと受け止めましょう。
「入社したいけれどホームページでも説明会でもよくわからなかったことや、会社の中身、自分の入社後のことなど、なんでもいいからこの機会に聞きたいことがあったら直接質問を投げかけてくれてもいいですよ。」という応募者へ企業からの親切な呼びかけなのです。
それでもなかなか「よい質問が浮かばない…。」という人は、多くの企業を受けすぎている現代の就活事情が影響してしまっているのかもしれません。それでもやっぱり内定を掴むために「逆質問」は絶対にクリアして欲しいところです。逆質問は志望動機に匹敵するほど、重要なのです。
企業側が「本気の度合い」を確かめる上で、就活生に「逆質問」を多く要請することがなぜ効果的かを上手く説明するため、「お見合い」に見立ててアプローチを受ける側と、する側で説明してみます。
空想で考えてください。例えばあなたが「お見合い」をしなければならなくなりました。相手の人の写真と経歴書を見て、さらに一度ZOOMで一方的に説明を聞きました。それだけで、その人と「結婚」を踏み切れますか? たとえその人がとても素敵な人だったとしても、普段の生活ぶりや価値観を確認しなければ不安ではないですか? もっと具体的に質問してみたいことがあるのではないでしょうか?そうしなければ現実に結婚した場合、あなたの理想通りの日々を過ごせるのか、将来についても不安になるのではないでしょうか。大事な将来を決めるには、情報が少なすぎると思いませんか。
就職も結婚と同じように、「雇用契約」を締結する大事な決め事です。あなたの将来を左右します。
人生において「本気」の決めごとに対して、自分から相手に何も聞きたいことや確認したいことがないというのは、相手からすれば不思議と思われても無理はありません。逆質問がなかったり、上っ面の質問をする人は「志望度が低い」「本気じゃない」と思われるのは当然のことです。
ネットから拾った「逆質問」は危険かも?!
本来、逆質問はその企業に本気で行きたい学生が素直に聞きたいことを聞くものなのですが、最近ではインターネットのサイトなどに書かれている「面接官への逆質問集」から質問例を拾って面接や説明会で使おうとする学生が多く見られます。企業の採用担当者もそのことは気づいていてよく言っています。面接官は何百人の学生とも面接をしているため、ネットや他の情報源から拾ってきた質問はすぐに見分けがつくそうです。
私も就活生から逆質問についての相談を受けるのでインターネットから逆質問のネタを見つけていることは知っており、前々からとても危険だと思っていました。
あるメーカー総合職志望の学生に「逆質問を用意してるの?」と聞いたところ「一応用意しています」とのことだったので、どのようなことを質問するのか教えてもらったところ「人事部に配属されることもあるのですか?」という逆質問をする予定とのことでした。彼女は「それほど聞きたい質問というわけではないけれど、ネットに書いてあったからこれにしようと思った。」と言ってました。
私は彼女に「その逆質問は「超NG」」と伝えました。その質問を受けた企業側にしてみたら「え?人事部は行きたくないってこと?」と感じます。面接官は人事部の方です。この企業に入社を希望しているのに「この部署には行きたくない」というような考えがある人なら、別の人を採用したほうが良いと思われます。彼女は「聞いてよかったです。危なかった!やっぱりネットを鵜呑みは怖いですね。」と言ってました。
自分が就職先に選んでいる企業なのですから、ネットの情報に惑わされずに企業研究をしっかりと行って、本当に聞きたいことを質問してください。「聞きたいことがわからない」という人は、企業研究が不足していることが原因です。つぎの、「こういう逆質問」をして欲しいので、これが質問できるように企業研究をすすめてください。
理想的な逆質問はコレだ!(併せて企業研究もできます)
本来の逆質問は「その企業で本当に働きたい」という気持ちを反映したものであるはずです。あなたがその企業でどのように成長し、貢献できるかを具体的に考えて、それに基づいた質問をすることが重要です。企業研究を踏まえた効果的な逆質問の例を挙げておきますので、この質問ができるように企業研究を進めてください。
●企業のビジョンや戦略に関する質問
「御社の今後の展望について、具体的にどのようなプロジェクトに取り組む予定ですか?」
「今後の業界の動向を踏まえて、御社が最も力を入れている分野は何でしょうか?」
●自分のキャリアプランに関連する質問
「私は○○に興味がありますが、この分野での成長機会について教えていただけますか?」
「入社後にどのような研修やサポートがありますか?」
●企業文化や働く環境についての質問
「御社ではチームワークをどのように重視されていますか?」
「社員間のコミュニケーションを活発にするための取り組みは何かありますか?」
●具体的な業務内容に関する質問
「このポジションでの具体的な一日の流れを教えていただけますか?」
「この役職で成功するための鍵となるスキルや経験は何ですか?」
●入社後の期待や評価基準についての質問
「入社後、最初の一年間で特に期待される役割は何ですか?」
「どのような成果を上げることが評価の基準になりますか?」
これらの質問は企業に対する理解と自分の将来についての考えを述べることに繋がり、面接官に良い印象を与えます。企業に対する熱意と真剣さが伝わって志望度の高さをアピールすることができます。
最後に
逆質問は、面接においてあなたの本気度や企業への理解を示す重要なアピールチャンス。次の面接用にさっそく「あなたなりの適切な質問」を準備しましょう。本記事で紹介したNG質問を避け、効果的な逆質問を企業研究しながら考えることで内定へ近づきます。ネットの情報に頼らずに、自分自身の企業研究を深めること。本当に知りたいことを質問する姿勢が大切です。
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