就活アドバイザーのSINOです。「面接が苦手…」というあなた、話し方を少し工夫するだけで、インターンも面接も怖さが半減、これまでより緊張せずに気持ちがずっと楽になります。
面接の場では自分のことをしっかりとアピールできるということが求められます。その際に、一番大事なのが「話し方」なのです。実は私は以前、オムロンという大手制御機器メーカーで広報部に所属していました。社内向けに制作したテレビ番組を衛星放送で全国の営業所に届けます。私の仕事は10分のニュース番組のキャスターでした。整理された社内ニュースの内容を、聞きやすく爽やかにお届けするために、約3カ月間プロのTVアナウンサーから声の出し方、話し方、表情トレーニングを受けて、本格的にスキルを磨いた経験があります。そこで気づいたことは、相手に好感を持っていただくことは、すべて「スキル」が必要ということです。
私はここで養ったスキルをその後の仕事でもビジネスコミュニケーションに活かしてきました。そしていまは、面接力をアップするためのトレーニングとして就活生にシェアしています。
この記事では、面接で好印象を与える話し方のなかでも特に「敬語」に焦点を当てて、私流の方法でコミュニケーションをグッと上手に見せる方法を具体的にお伝えしていきます。次の面接で気持ちに変化が起きていること、間違いなしです。
目次
話し方のコツは目上の方との上手な会話
就活中に敬語に詰まって困った経験はありませんか?
慣れない敬語を使って社会人と話をするのは、学生にとって容易なことではありません。たとえ面接官から「気楽にね。」と言われたとしても、気を抜いてしまうと良い結果に結びつかないことだってあります。面接官にはたとえどんなときでも丁寧な敬語で話をすることは基本です。でも、なぜ就活では、言葉のマナーがそんなに重要視されるのでしょうか。
言葉のマナーが重要視される理由
理由1: 仕事はすべて人と人から始まるから
就活生が面接で発する言葉づかいは、面接官の視点で見れば、その人が入社した場合、お客様に対する言葉づかいになると考えられます。たとえ学生自身はそう思っていなくても面接官はそのようにイメージしてしまいます。きちんとした言葉が使えない人を採用することは、企業にとって不安材料になるのです。
理由2: 言葉からその人の人間性が伝わるから
人が発する言葉からは、相手に対する思いやりや気遣い、敬意だけでなく、その人の知性や教養も自然に伝わります。言葉は心の内面が表れるもので、古くから「言霊(ことだま)」とも言われています。新卒採用において「人柄」が重要視されていることはご存知かと思います。だからこそ、面接官は採用の判断基準として「言葉のマナー」を重視しています。
ゆえに私は就活支援や人材を育成する際も常にマインドセットから行ってきました。企業は、応募者の人間性(内面)と入社後に即戦力となる人材の採用を期待しています。だから就職活動においては感じの良い言葉、つまり、「コミュニケーション力が重要視さている」ということです。
敬語を自然に使えるようになれば気持ちいい!
敬語を使うことに堅苦しさを感じる人もいるかもしれないですが、公共の場に出るときにスーツを着るのと同じように言葉を自然に使いこなすことができるようになれたなら、敬語はとても気持ちの良いもの。
目上の方と上手に会話するためのコツさえ知っていれば、面接のときでもすぐに適切な言葉がスラスラと出てくるようになりますので、あなたもさっそくマスターしてください。そうなれば、面接での緊張も緩和されてくるはずです。では、相手に敬意を払いながら発する言葉のテクニックをシェアします!
社会人らしい話し方のテクニック
コミュニケーションが上手な社会人の言葉術を知っておきましょう。同じことを言っていても、人によって印象が違うのは、会話術が備わっているかどうかの違いです。「もっと自然に大人と会話ができるようになりたいな…」と感じたことはありませんか? 本番の面接前に練習しておきましょう。
【コミュ力最強テク1】語尾をおうかがい文に変換する
語尾をおうかがいするような型に変えて話してみましょう。
●いいですか? → よろしいでしょうか?
●貸してください → 貸していただけますでしょうか?
●変更してください → 変更していただけますでしょうか?
●待ってください → お待ちいただけますでしょうか?
●手伝ってください → 手伝っていただけますでしょうか?
●教えてください → 教えていただけますでしょうか?
●見てください → ご覧いただけますでしょうか?
●確認してください → 確認していただけますでしょうか?
●座ってください → お座りいただけますでしょうか?
【コミュ力最強テク2】クッション言葉をつかう
クッション言葉とは直接的な表現を和らげ、相手に不快な印象を与えずに質問や要望を伝えるための言葉です。これらの言葉を上手く使うことでコミュニケーションがとてもスムーズになり、相手に対する配慮や敬意を示すことができます。以下にいくつか例を紹介します。これを使いこなせるようになれば、あなたもグンと社会人らしくなります!
- 恐れ入りますが、
→ 恐れ入りますが、少しお時間をいただけますでしょうか。 - お手数をおかけしますが、
→ お手数をおかけしますが、私の携帯にご連絡をいただけますでしょうか。 - 申し訳ございませんが、
→ 申し訳ございませんが、いまの質問をもう一度お願いできますでしょうか。 - お忙しいところ恐縮ですが、
→ お忙しいところ恐縮ですが、人事部の〇〇さまはいらっしゃいますでしょうか。
【コミュ力最強テク3】ありがとうございます+アルファ
シンプルな感謝の言葉にプラスアルファの言葉を加えるだけで丁寧さが増し、感謝の気持ちがより強く相手に伝わるようになりますので、これは私の特にお勧めする最強コミュニケーション術です。
以下に、いくつかの例を紹介します。
- ありがとうございます。大変助かります。
→ ありがとうございます。大変助かります。 - ありがとうございます。嬉しいです。
→ ありがとうございます。嬉しいです。 - 貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
→ 貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。 - ご配慮をいただき、ありがとうございました。
→ ご配慮をいただき、ありがとうございました。 - ありがとうございます。感謝いたしております。
→ ありがとうございます。感謝いたしております。 - ご丁寧に、ありがとうございました
→ ご丁寧に、ありがとうございました。
このように感謝の言葉にさらに感情を上乗せして伝えることで、より丁寧であたたかみのあ表現になって気持ちが相手に伝わります。私はこれまでビジネスの場でもプライベートでもこの表現をよく活用してコミュニケーションを行ってきました。お客様との関係性のみならず、職場の方々との関係性も常に良好なので仕事の成果にも反映されます。私は過去に異業種間の転職を数回経験しているのですが企業面接で落選した経験は一度もなく、入社後もそれぞれの企業で成果を挙げています。おそらくこれは質の高いコミュニケーションを継続して用いてきた成果と思っています。
【コミュ力を低下させる】余計な言葉、クセは避ける/ 語尾を伸ばさない
これらの言葉やクセは、話す内容が曖昧に聞こえたり、自信がないように見える原因になりますので注意してください。私はこれまで数えきれないほどの面接練習を就活生と行ってきましたが、語尾が上がったり伸ばすクセがある人は多く見受けます。指摘すると「自分でもわかっているけどついそうなってしまう」と恥ずかしそうにするのですが、自覚して直そうと強制する努力し始めると次第にクセが改善され、自分に自信が生まれ、面接力がぐんぐん上昇していきます。普段から意識して心がけることで、クリアでプロフェッショナルな話し方を身につけましょう。
「えっと~、」「とかぁ~」「やっぱぁ」「あの~、」「なんか、」「ので~、」
「とかぁ~、」「…っていうか、」「なるほど。」「・・・そっすね、」など。
また、理解を示す際に「なるほど。」と相槌を入れる学生が意外に多いのですが、これも避けたほうが無難です。若い企業や若い上司ならば何も感じないかもしれませんが、一般的には「なるほど。」の相槌は、目上の方に対して失礼にあたります。(同僚ならばOKです。)
なぜ「なるほど。」がダメなのか
「なるほど。」は、一見すると相手の話を理解したことを示す便利な表現です。しかし目上の方に対して適切ではない理由は、この言葉は「今まで理解できなかったことが、あなたの説明でやっと理解できました!」というようなニュアンスに聞こえる言葉なので、「上から目線」と受け取られてしまう可能性があるのです。特に企業の役員や面接官は、自分の話を目下の者に「評価された」ように感じ取られる可能性もあるため、敬意を欠いた印象を与える言葉ということになります。そんなつもりはなくても、勘違いされるということ自体、コミュニケーション力に欠けるということになります。
ここで一つお断りです。このブログ自体「なるほど!就活塾」というブログ名を使っていますが、これはあくまでブログ名ですので (笑)。面接の場では「なるほど。」という相槌は控えてくださいね!
最後に:あなたの敬語を見直そう
ところで、あなたの敬語は大丈夫ですか?アルバイトなどで言葉にクセがついてしまっている学生も多いようなので、この機会に自分の発する言葉をチェックしてみましょう。
×「これでよろしかったでしょうか。」→⭕これでよろしいでしょうか。
×「私が行かさせていただきます。」→ ⭕ 私が参ります。
×「御社の説明会に行きます。」→ ⭕ 御社の説明会にうかがいます。
×「人事の人が言ってました。」→ ⭕人事の方がおっしゃっていました。
※これ要注意!学生が頻繁に「人事の人」と言ってます。
×「社長が来られました。」→ ⭕ 社長がいらっしゃいました。
×「社員の人にもらいました。」→ ⭕ 社員にいただきました。
×「お年寄りの人。」→ ⭕ ご年配の方。
※きちんと言える学生が少ないです。これが言える学生は評価が高いはず!
敬語は円滑なコミュニケーションには欠かせません。日ごろから意識して丁寧な言葉づかいに慣れておくと良いですよ。相手が気持ちよい気分になれば会話も弾みます。「敬語づかい」は面接上手になるためのテクニックともいえます。しかし、どうか就職活動のときだけでなく、社会に出てからも、このスキルを存分に活用して欲しいです。実を言えば、社会人でも質の高いコミュニケーションが出来る人というのはごく限られているという印象です。最近は目上に壁を作らない風潮がありますが、言葉づかいはまた別ものであるべきと思っています。日頃の職場からそのように心がけることで、お客様とのコミュニケーションも円滑に流れるようになると思うからです。
この記事を読んでくださったあなたは、社会でも一目置かれる「コミュニケーション上手」になれるはずです。本番の面接、頑張ってくださいね。
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