こんにちは。就活アドバイザーSINOです。新卒生の就活成功に役立つ、企業目線の独自アドバイスをブログでシェアしています。
いまや私も学生のみなさんにアドバイスする側の人間になっていますが、以前は企業で長く働いていたので、社会人の先輩です。人事に近い仕事に就いたことも、役員サポートに就いたことも、人材を育成したことも、そして、私自身も企業面接を何度も受けたことがあるので、就活本や大学の授業では教えてもらえない実経験を基にしたアドバイスや、就活のためになることをたくさんで書いています。ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。
この記事のテーマは「やりたいことがわからない」と悩む人へのアドバイスです。
就活アドバイザーとしてこれまで何人もの就活生からの悩みを受けてきましたが、就活スタートの時期の悩みで多いのが「やりたいことがわからない」とか「行きたい企業がない」という相談です。
これらの悩みに対し、「どうするべきでしょうか?」と問われたら、私は「いますぐ行動を起こしてください!」とアドバイスします。じゃあ、「どう行動を起こせばいいのですか?」の回答は、この記事を最後まで読むとわかるようになっていて、具体的に何をするべきなのかが、見えてきます。
もしこのまま動けずにいたら、日数だけが経過してしまうことは確実です。せっかく早めに就活をはじめようと思ったのに、結局は遅くスタートした人よりもさらに出遅れて、最悪な場合は「就職できのるかさえも不安」というふうになって、ネガティブな気持ちに陥ってしまうことさえ、実際によくあることでます。そうならないためにも、モヤモヤは少しでも早く解決させることが大事です。
最初のうちは「やりたいこと」にこだわりすぎたり、逆にやりたいことがなかったり、進路がみつけられずに不安になる人は多いので、あなただけではありません。心配しないでください。こういった相談をしてくる人は、大きく分けて以下の3つのタイプに分かれているようです。
A)少し気になる業界はあるが自信がない人
B)内定が得られるならどこでもいいと思っている人
C)どうしても「やりたいこと」にこだわりたい人
そして、すべてに共通して言える問題は『仕事というものについて、社会について、業界についてを知らない 』です。学生さんにとっては大学で教えてもらっていないため、理解していない未知の世界なのかもしれません。知らなければ、当然、興味があるかないかもわかりません。ものごとに「興味を持つ」ためには「知る」が不可欠です。
「自分にはできない。」「できないかも。」と不安に思う気持ちも、よくわかります。なぜなら私も新卒のころはそうだったからです。でも、それは知らないから、無駄に不安を感じていたということを、会社に入ってからわかりました。
私が新卒で入社した企業は信託銀行でした。じつは「まったく興味ない業界」だったのですが、5回も面接をクリアして最初に内定をもらった企業だったので、「ご縁」を大事にしようという思いと、早く就活を終えてしまえ!という気持ちだけで入社を覚悟して決断しました。
入社して実際にわかったことは、「自分には興味がない」と思っている業界も実際に仕事をしてみると、面白かったり、見方が変わる可能性が大いにあるということです。自分が周囲の人から信頼されたり、仕事を頼まれたりするようになると、「仕事がおもしろい」と思えるようになったり、やりがいを感じるようになるものなのだとわかりました。なので、まだ何も知らずに確かめずに「興味がない」と言うのではなく、まずは興味を持って色々な業界や企業を知ることから始めて欲しいと思います。
では、それぞれのタイプ別に具体的なアドバイスを提供します。もし、いまのあなたが「やりたいことがわからない」と就活が滞ってしまっているなら、この記事を最後まで読んでみてください。これからあなたの就活を進行させるサポートを始めていきます。
目次
A)少し気になる業界はあるが自信がない人
1,インターンシップやイベントに参加(ワンデーインターンがおすすめ)
気になる業界や未知の業界があるなら、実際に自分の目で見て、耳で聞いて、確かめることが重要です。インターンや企業説明会などイベントに積極的に参加することで、あなたの多くの疑問や不安が解消されるはずです。
「行くかどうかわからない企業の説明会に参加してもいいのか?」
「まだそれほど興味がないのに参加しても大丈夫なのか?」
これについては、わからないからこそ参加するべきで、企業はそのような学生も歓迎しています。説明会を通じて業界や企業について具体的に説明してくれるので、ものおじせずに参加してください。
とくに、ワンデーインターンシップがおすすめです。わずか1日で業界の概要を知ることができて、自分との相性が判断できるからです。その業界で必要とされる基本的なスキルや知識を短期間で理解できます。
基礎知識を持つことで自信がつき、業界への理解が深めることができます。自分がその業界でやっていけるかどうかの判断材料が増えます。新卒就活サイトから申し込むだけで「選考なし」で参加可能できる企業もあるので確認してみてください。
たとえば、「IT業界に興味があるけれど、自分にはエンジニア職は難しいかな…。」と思っている人の場合、IT系企業のワンデーインターンに参加してみるべきです。直接見て聞いて確かめてみれば、技術職以外の職種もあるかもしれません。未経験から活躍している先輩社員の存在を知ることもできるかもしれません。重い腰を上げて、勇気を出して行動することで、あなたの悩みは意外に簡単に解決します。尻込みしていてはいつまでたっても自分に合うか、自分にできるかどうかわからないまま、大事な時間が過ぎていきます。
でも、インターンの参加について、こんな不安な声もときに返ってきます。
「行くかどうかわからない企業の説明会に参加してもいいんですか?」
「それほど興味がなくてよくわかっていないのに参加しても大丈夫ですか?」
最初はだれでもわからないことだらけです。わからないこからこそ知りたい。だからインターンというものがあるのですから安心して参加してください。あなたの問題解決力が発揮して積極的に参加すれば、その行動力と積極性に企業からの評価は高まるでしょう。
2. メンターを見つける
業界内で働く人や先輩たちに話を聞いてみましょう。実際にその業界で働いている人からのアドバイスや経験談はとても参考になります。メンターがいることで、自信がない部分や疑問点を解消することができます。
✔大学のキャリアセンターの利用
✔就活イベントやセミナーで知り合って質問する
✔学内サークルやゼミや研究室のOG/OBにアプローチ
✔家族や親しい人を通じて積極的に行動を起こす
メンターを見つけるためには、まずは身近なリソースを最大限に活用することが大切です。大学のキャリアセンターや就活イベント、SNS、クラブ活動など、さまざまな機会を通じて積極的に行動してください。そうすることで業界の現状や将来の展望を理解しやすくなって、自信を持ってその業界に挑戦することができるようになってきます。
3. 自己分析を深める
自分の強みや興味を確認するために自己理解を深める作業をしっかり行ってください。自分が得意だなと思う分野や、興味を持っていることは何か。逆に、不得意なことや興味がないことは何か。大事なことは、それは何故なのか?を明確にしてください。「なんとなく」はNGです。これらを明確にすることが自己分析で、就活ではそれがとても大事です。答えはあなたの中だけにあります。これらを丁寧に行うことで、あなた自身の不安を減らすことができます。
B)内定が得られるならどこでもいいと思っている人
1.「できること」「貢献できること」を探そう
内定が得られるならどこでもいいと考えている新卒就活生は、『やりたいこと』に固執せずに、『できること』や『貢献できること』に注目しましょう。
『できること』というのは社会人的用語に直すと『貢献できること』です。自己分析を行って業界や企業研究することで自分に適した企業を見つけることができるようになります。大学で学んでいないことでも、社会に出てから新しい知識や経験を積んで信頼されることで「やりがい」になり、次第に仕事が楽しい!と思えるようになるものです。
私もかつて新卒の頃はこのタイプでした。やりたいことがあるわけでもないにもかかわらず、やりたいことをあれこれ考えてしまうと方向性が見えなくなってしまいます。あなたは軸が決まっていないだけ。実はどのような仕事でも実際に就けばオールマイティーに働くことができるスキルを持っている可能性がある人です。自分のやりたいこと探しをしていては、いつまでたっても就職できません。
たとえば、『最後まで責任を持って業務を遂行する力』や『周囲環境を明るくすることができるコミュニケーション力』など。あなたがこのような能力を持っているなら、どの企業でも内定を取れる力があります。自信を持ってください。あなたの持ち前の能力を活かして社会に貢献して欲しいです。
①自己分析を行いましょう
人は誰かに信頼されて「やりがい」を感じるようになります。それならば自分が不得意なことではなく、得意なことだったり強みを発揮できる仕事に就いていたほうが有利です。自分の得意や強みや価値観を確認して、自分が社会でどのように貢献できるかを具体化します。「やりたいかどうか」を考えることはひとまず置いておいて、社会でどう通用する人材になれるかを具体的に考えてみてください。
とはいえ「自分が何もわからない社会で通用するだろうか?」と不安になる人もいるかもしれませんよね。
そこまで怖がらなくて大丈夫です。あなたもアルバイトをはじめたばかりの頃は、きっと何もわからず困惑した経験があるのではないでしょうか。 でも、仕事を覚えて経験を積んだら、いつの間にか頼られるようになって、「おもしろいな」とか「やればできるんだな」とか「やりがい」を感じたりできているのではないでしょうか。
社会も同じです。この会社に入社して良かった!と思えるかどうかは入社してすぐにはわかりません。しばらくして周囲環境に順応できたころ「仕事がおもしろい」と感じるようになり、その頃には『やりたいこと』が見えてくるかもしれません。
② 業界と企業の研究をしましょう
どのような業界があるのか、そして日本にはどのような企業があるのかを調べてください。日本にはおよそ420万の企業があり、四季報に掲載されている上場企業も3800社を超えています。就活のためではなく、社会人になる前に社会の全体像をつかむことは大事です。私のお勧めの業界の視野を広げる方法をいくつかシェアします。
✔日経産業新聞の斜め読み / 自分の興味を探るのに効果的
✔業界地図をひととおり眺める / 主要業界と企業の関係を理解
✔テレビ東京WBS(ワールドビジネスサテライト)を見る / 企業や経済のニュースに興味を持つ
✔四季報を眺める / 上場企業の財務状況や事業内容を知る
✔ビジネス誌を購読 / 例:日経ビジネス、週刊東洋経済など
✔経済ニュースサイトやアプリをチェック / 例:日経電子版、Bloombergなど
✔就職イベントや説明会に参加 / 企業ブースで直接話を聞く
✔SNSなどで企業や業界の情報をフォローするなど
これらの方法を組み合わせることで、幅広い視点から社会の全体像を把握することができるようになります。業界や企業のことを理解できてきたら、次に「将来性がありそう」「魅力的なサービスや商品を提供している」と感じる企業を見つけてください。単純に「良さそうな会社だ」と思えるかどうかで判断して構いません。条件面だけを検討するのでもありです。
まず企業の良い点を見つけて、「いいな」と思ったら、説明会に参加してみてください。会社の雰囲気が自分に合いそうであれば、エントリーしてみるという流れで進めるのはどうでしょう。あなたにとって魅力的な企業を複数見つけて説明会に参加し、その企業が自分に合うかどうかを確かめてください。NGならそれでOKです。
そのとき、自分にとって何が違うと思ったのか。反対に、この企業のどこが自分とマッチングすると思ったのか。どんなところを魅力的に感じたのか。そのあたりをしっかりメモで残しておくことが大事です。のちの本選考の志望動機の作成時に役立ちます。
③おすすめ!逆求人サイトの活用
「それでもやっぱり業界や企業選びは難しい」という人におすすめなのは、逆求人サイトの活用です。なかなか就活をスタートできないという状況をつくってはいけません。時間の無駄をしないで、悩んでいる時間を利用して逆求人サイトに登録する。そうすれば『選ばれる就活』という手段を利用して効果的に進めることができますよ。
オファーサイトがお勧めの主な理由
働きたい仕事を探すのではなく企業に自分を「探してもらう」という方法を選ぶのもいいかもしれないです。自身の経歴やプロフィールを登録して、それを見た企業側が気になる学生に連絡を取る「逆オファー」。 こちらから行動を起こさなくても効率的に就活が進むので、学生からも企業からも人気が集まっています。
※下記のオファーサイトはおススメです。登録すると本格的な適性検査が無料でできます!
◆企業が学生にオファーする新卒就活サイト【OfferBox登録】はこちら
逆求人サイトに登録した学生から聴いた話によると、登録して数日後には25件ほどの企業からオファーが来たそうです。プロフィールに書いた内容を企業の担当者はしっかり読んでくれてオファーしてくれた印象があるそうで、さっそく何社か説明会に行ってみようかと興味を持っていました。思いがけない業界の企業からのオファーが来て新鮮に感じるとも言ってました。
業界の視野を広げてみようと思う人には良い出会いになるかもしれませんし、企業のほうから「説明会に来ませんか?」と言っていただくのは気持ち的にもストレスフリーになりますよね。エントリーを重ねても良い結果につながらずに疲弊してしまうという就活生にとって、良い流れに乗れるベストな選択肢といえるのではないでしょうか。最終的にオファーしてくれた企業に就職するかどうかはまた別の話として、逆オファーサイトを上手に活用すれば、ネガティブに陥りがちな就活も、ポジティブに進めていけるのは確かです。オファーサイトについては別の記事で詳細を書いていますので、気になる方はそちらも併せてチェックしてください。
「逆求人サイト」に関する記事はこちらです➡【就活アドバイザー推薦】新卒就活を効率的にする「逆求人サイト」2選
C)どうしても「やりたいこと」にこだわりたい人
このタイプの人はとても狭い視野で仕事選びをしている人です。そのこだわりは簡単には捨てられないでしょうから、まずはそのやりたいことがある企業を具体的に見つけてみて、受けてみることです。実際に何社か受けてみて、手ごたえを感じられるようなら、そのまま進めれば良いと思います。ただし、何社も何社も受けても通らなかったり、「あれ?何か違うかな。」と感じたときは、一度立ち止まってみることが大事です。
「自分がおもしろいと思う仕事以外はやりたくない」という人、こだわっているわりに「理想の企業がわからない」と悩む人、理想の企業が1社だけとか希少数で全部受けて落ちてしまい「やりたいことができる企業はもうなくなってしまった」という人。このような人は、Bのタイプの人よりもさらに自己理解を徹底的に深めてください。
あなたの「やりたいこと」「おもしろいと思うこと」の幅を広げましょう。興味を広げるには、未知の業界や職種にも触れてみて、実際に体験してみることです。
また、ときに頭の切り替えスイッチも必要です。たとえば「アイドルになりたい!」と願う人が、アイドルになるために必死に努力をし続けることは出来ますが、必ずアイドルになれるかどうかはわからないのと同じように、あなたがやりたいと思うその仕事に対して、本当にあなたが向いているかどうかや、実際にその仕事にあなたが就いたときに、あなたが本当に力を最大限に発揮して、誰からも評価されるような仕事をすることができ、幸せになれるかどうかはわかりません。あなたにピッタリな仕事は、じつはほかにあるかもしれない。そう考えてみるのも、結構大事なことなのです
メンターやロールモデルを見つけることで、具体的なキャリアのイメージを持ちやすくなります。また、新しい分野について学ぶことで興味を広げることも大切です。さらに、Bのタイプの解説と同じように視野を広く持ち、いろいろな業界を知るための行動を起こしてみましょう。いまあなたが知っている事だけに固定せずに柔軟に考えてみるのがポイントです。
1. 自己分析を徹底的に行う
- 過去の経験を振り返る: 学生時代の活動やアルバイト経験などを振り返り、自分がどんなことに興味を持ち、どんな状況で力を発揮したかを考えてみましょう。
- 友人や家族に意見を聞く: 自分では気づかない強みや特徴を周囲の人から教えてもらうことも有効です。
- 大学のキャリアセンターを活用する: キャリアセンターで有効な情報やアドバイスを得ることができます。
- SNSを活用する: SNSで働く人とつながりキャリアについて会話してみるのも良いかもしれません。
2、業界理解・企業理解を徹底的に
Bの人と同じく、業界と企業理解を深めてください。業界を理解することとは、その業界全体の特徴や動向を知るという意味です。具体的には、
✔その業界がどれくらい大きいか(市場規模)
✔今後成長する見込みがあるか(成長率)
✔どんな会社が競争しているか(主要プレーヤー)
これらを調べることです。
例えば、IT業界なら最新の技術トレンドやどの企業がリーダーシップを取っているかを知ることが重要で、そのためには業界レポートや専門誌、インターネット上の情報を探してください(信頼できる情報のみ活用)。
企業について理解することはその企業がどのようなビジネスをしているか(ビジネスモデル)、何を目指しているか(経営戦略)、お金の流れがどうなっているか(財務状況)、職場の雰囲気はどうか(企業文化)、どのような製品やサービスを提供しているかを知ることです。
企業の公式サイト、会社説明会、インターンシップ、ニュース記事、SNSなどを利用したり、OB・OGを訪ねて、実際に働いている人の話を直接聞くことも大切です。このような情報を基にして、自分に合った業界や企業を見つけることができるようになります。
より具体的にしていくことで、面接で業界について質問されたときも自信を持って話せるようになりますし、自分のキャリアをより具体的に考えることができるようになります。
まとめ
興味がないと思ってしまう原因は知らないから。ものごとに興味を持つためには知ることと、行動することが不可欠です。なるべく多く企業の人とコミュニケーションを得られる機会を得てください。業界を知れる機会をみつけて、積極的になにかに参加することからスタートしましょう。
あなたの内面の『やりたいこと』や『おもしろいこと』探しに力を入れ過ぎると、動かず時間だけが過ぎていくことになってしまうかもしれません。あなたにピッタリな会社は、あなたの「内側」にあるのではなく、「外側」にたくさんあることを忘れずに!
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