こんにちは、SINOです。私はこれまで多くの就活生と面接練習をしてきました。その中でいつも感じていることがあるのですが、「面接がなかなか受からない。」と悩む人の多くは、「自分の考えをロジカルに話すスキルが不足していること」が原因のひとつになっています。このスキルは面接だけでなく、エントリーシートを書く際にもとても重要です。私が企業の採用者ならば、自分の考えを書いていない応募者は採用しません。その人が何を考えてその行動に至ったかがわからなければ、人としての魅力が不明であり、人間性がわからないからです。この記事では、面接やエントリーシートで自分の考え方を効果的に伝えるための方法を紹介します。就活生には必ず読んで欲しい記事にしています。特に面接が苦手な人こそ、最後まで読んでください。
目次
なぜ「自分の考え方」を伝えることが必要なのか?
エントリーシートであり面接であり、あなた自身の「考え」を面接官に伝えてください。
企業は就活生が自分の考え方をしっかりと持っていて、それを明確に伝えることができるかどうかを重要視して採用しています。理由は、社会人として必要なコミュニケーション能力や問題解決能力、そして論理的思考力を持っているかどうかを判断するためです。
自分の考え方を伝えることができる就活生は、仕事においても自分の意見を持ち、それを他者に伝え、チームで協力して問題を解決していく力を持っていると評価されます。
例えばあなたがもし、ある会社のお客様側だったとして、その企業の人に「あなたはそれについてはどう思いますか?」と質問をしてみたら、「いや、あまりわからないです。」と返答が来たらどう感じるでしょう。もしも私がお客様側だったら、きっとこう思います。「あまり調べていないのか、大人なのに自分の意見がないのか、いずれにしても、あまり信頼できないな。」
『あなたはどう思いますか?』
『なぜ、そう思うのですか?』
就活において採用の人が就活生に深堀りの質問をしてくる理由は、ロジカルに話ができるかどうかを知りたいということ以前に『あなたの価値観』『あなたの人柄』を知りたいと思っているから。人の答えは千差万別で、ひとりひとり違うはずなのであなた独自の考え方を聞きたいと思っている。ただそれだけです。同じ会社で働く人を見つけるための採用活動なのですから、その人のことをいろいろ知りたいのは当たり前ですよね。「この人は一緒に働く仲間として迎えるにふさわしい人だろうか。」そんなことを考えながら、就活生と話をしているのです。
ですので、就活生は本番選考を受ける前に、自分のことや、自分の意見をしっかり言える人になっておく必要があり、就活ではそれが評価のポイントになります。あなたは自分自身の「考え方」を伝えているでしょうか。もう一度、そういった目で再チェックしてみてください。面接の「自己PR」や「学生時代がんばったこと」なども、さっそく見直しましょう。
『深堀り質問が苦手』というあなたへ
就職面接では、自分の考え方を伝えることが求められると説明しました。しかし、自分の考え方を『言えない』自分の考えが『わからない』と言う就活生は実際とても多いです。
なかには「深堀り質問されるのが嫌いです。」と言う人もいます。深く問い詰められることに苦手意識を持っている人は、おそらくこのような質問は苦手でしょう。
『なぜ、こう思うの?』
『なぜ、このような行動をしたの?』
『なぜ、大切だと思うの?』
『なぜ、共感したの?』
これらの質問に対して自分の意見や考え方をしっかり伝えられない人、でも、いま言えなくても焦らないでください。練習すれば だんだん言えるようになるものです。「考えるスキル」の養う方法を、私なりにアドバイスします。
あなたのエントリーシートがロジカルか見直そう
まずは、いまのあなたのエントリーシートを見直してください。以下のように書かれている部分は、なぜそう思うのか、という理由や根拠が抜けていませんか
●貴社の……という社訓に共感しました。
●貴社の〇〇〇事業に興味を持ちました。
●大学時代は塾のアルバイトをがんばりました。
●私はどのようなことも最後までやり遂げることが強みです。
なぜ共感したのでしょう。
なぜ興味をもったのでしょう。
なぜ塾のアルバイトをがんばろうと思ったのでしょう。
なぜ最後までやり遂げることが大事だと思っているのでしょう。
理由や根拠が抜けていませんか? ←ココすごく大事
ロジカルでない人の面接での会話例
『社訓になぜ共感したの?』
と聞くと、「社訓の〇〇〇〇という部分が共感した点です。」と返答。
『では、なぜ〇〇〇〇という部分に共感したの?』
と聞くと、「う~ん・・・。なんとなく、です。」
結局、この学生が社訓に興味を持った理由は「なんとなく。」でした。
でも、実は本心では本当に共感しているし、興味を持っているのです。
ただなんて言っていいかわからないだけなのに、言葉で伝えられないため面接は不合格。
とても残念なことです。では、どうすれば自分の考え方を言えるようになるのか。
SINO流おすすめ!簡単ロジカルシンキングトレーニング法
自分の考え方を言えるようになるには、どんなもの、どんなことに対してでも良いので『自分はどう感じたか』を考えるクセをつけることが一番のトレーニングだと思います!
たとえばひとつの新聞記事を読む。
↓
ただ読むだけでなく読んだあとに
『自分なりにどう思ったか、どう感じたか』を口に出してみること。
●テレビのニュースを見る
●本やコミックを読む
●ブログを読む
●イベントに参加する
●好きなゲームをする
その他何でもいいです。「おもしろかった。」で終わらずに、結局、具体的に何がおもしろくて、自分なりにどう思ったのか?あなたが思ったこと感じたことを口に出すことや、書くなどして練習してみてください。これがトレーニングです。それなら簡単にできますよね。
ロジカル力を磨いて、面接対策を行おう!
1. 自己分析を徹底的に行う
自分の考えを伝えるためには、まず自分自身を理解することが重要です。自己分析を通じて、自分の価値観や強み、弱みを把握しましょう。具体的には、過去の経験を振り返り、自分がどのような状況でどのように感じ、どのように行動したかを細かく書き出してみてください。
2. 磨いたロジカルシンキングで自分を深堀る
普段の生活や学業で論理的に考える習慣(ロジカルシンキング)を身につけましょう。例えば、何か問題が発生したときに「なぜこの問題が起きたのか」「どうすれば解決できるのか」を、原因と解決策に分けて考える練習などです。
3. フレームワークを活用する
面接やエントリーシートで効果的に自分の考えを伝えるために、フレームワークを活用するとモレなく相手に言いたいことが伝わるようになります。
例えば、 を使うことで、話の構成を整え、論理的に伝えることができます。
●PREP法(Point, Reason, Example, Point)話の構成
1. Point(結論) 最初に話の結論を述べることで、相手に何を伝えたいのかを明確に示します。これにより、相手は話の方向性を理解しやすくなります。
2. Reason(理由) 次に、結論を支える理由を述べます。これは結論を論理的に裏付けるための根拠となります。
3. Example(具体例) 理由を具体的な例で補強します。具体例を挙げることで、話の信憑性が高まり、相手にとって理解しやすくなります。
4. Point(結論の再確認) 最後に、再度結論を述べて話を締めくくります。これにより、相手の記憶に結論を強く印象付けることができます。
PREP法は、最初に結論を述べることで、話の方向性がはっきりします。次に結論に対する理由を明確に説明することで、論理の一貫性が保たれ、さらに具体的な例で補強することで、話の信憑性が高まります。最後に話をまとめて結論を述べることで、話の要点を強調し、記憶に残りやすくなります。
●STAR法(Situation, Task, Action, Result)話の構成
1. Situation(状況) 話の背景や状況を説明します。これにより、話の全体像が見えやすくなり、相手が話の内容に入り込みやすくなります。
2. Task(課題) 状況の中で自分が直面した課題や責任を説明します。これにより、自分がどのような役割を果たしたのかが明確になります。
3. Action(行動) 課題に対してどのような具体的な行動を取ったのかを説明します。これにより、問題解決に向けた自分の取り組みを具体的に伝えることができます。
4. Result(結果) 行動の結果、どのような成果が得られたのかを説明します。これにより、自分の行動がどのように影響を与えたのかを示し、話の信憑性とインパクトを高めます。
STAR法は、まず状況を説明することで話の全体像を理解しやすくし、つぎに自分が直面した課題を説明することで話の焦点を明確化させ、具体的な行動を示して問題解決のプロセスを伝えます。最後に行動の結果を説明することで、自分の取り組みがどのように効果を発揮したかを示します。
4. 模擬面接を繰り返す
実際の面接を想定して模擬面接をしっかり行い、フィードバックをもらいましょう。友人やキャリアセンターのアドバイザーに協力してもらうなどして繰り返し練習することで、自分の考えを伝える力が次第に身についてきます。私も就活アドバイザーをしているので、わかるのですが、どんなに「人と話すのが苦手」と言っている就活生も、面接練習を重ねているうちに全員が見事に上達していくものです。さらに本番面接を何度か受けることで、前回よりも成長できている自分を実感するらしく、それを繰り返すと次第に「手ごたえ」を感じて、いつの間にか面接上手になっています。
5. 自己表現の練習をする
自分の考えを伝えるためには、表現力も重要です。日常的に、自分の意見を他者に伝える練習を積み重ねましょう。例えば、友人との会話やプレゼンテーションの機会を活用して、自分の考えをわかりやすく伝える練習をすることが効果的です。
プレゼンスキルの磨き方の記事を書いているので、そちらも読んでみてください。
最後に
自分の考えを伝えるスキルは、日々の練習を積み重ねれば徐々に身についていきますので、地道に頑張ってくださいね。これは就活のみならず、社会でも必ず役に立ちます。自分の頭で考え、自分の言葉ではっきり「こう思う!」と意見を表現できる人になりましょう。そうすれば人と違うアイデアを生み出す力も同時に養われます!
これからは世の中がますます大きく変化してくると思います。社会や技術の変化のスピードは、とてつもなく速くて、将来何が起こりどのように変化するかなんて、先は誰にも見通せません。このような予測できない時代は、自分の頭で考えて先を見通す力を養っておくことが、私はとても大事だと自分自身が思っています。そうすれば、自分の道を、自分の力で切り開いていけるようになるからです。ぜひ、あなたもいまのうちに自分の道を切り開く力を養っておきましょう。
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