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将来目標を見失ってしまった人へ
こんにちは、就活アドバイザーのSINOです。就活中に将来が見えなくなったり、不安になることは誰にでもあります。特に、変化の激しい現代は、計画通りに物事が進まないことも多々あります。ここでは、将来に不安を感じている人に向けて、スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱した「計画された偶発性理論」をご紹介します。
この理論は、簡単に言えば、偶然の流れでキャリア形成することで思わぬチャンスが生まれることがあるという理論です。「絶対に〇〇〇〇になりたい!」と特定の職業に固執しすぎてしまうと、その職業に就けなかったとき、あるいは、実際にその職業に就いたあと自分にその職業が向いていないとわかったとき、ライフキャリアが行き詰ってしまうのです。
キャリアにはいろいろな方向性があり、将来の選択肢はひとつではないだけではありません。まして新卒なら年齢も若くて伸び代も、可能性も、無限にあります。それでも、「この職に絶対に就きたい!」と一途になっている就活生にとっては「選択肢を広げてみよう」という考えに至るまでには、相当の時間がかかるだけでなく、気持ちを柔軟にするための思考の転換が必要です。
私はこれまで「ゲームプランナーになりたい!」とか「企画職に就きたい!」などと、なりたい職種に焦点を当てて熱意を持って就活をしているけれどなかなか内定をもらえずに困り果てているという就活生を何人もサポートしてきました。そのようなとき、私はその学生に「今後もその職種にこだわり続けて就活を進めるべきか」それとも「選択肢を広げて考え始めてみるべきか」、当人と一緒にじっくりと考える時間を設けてきました。
「選択肢を広げてみよう!」という決意を下す就活生もいます。そうすると、そのときから新たな風が吹き、新たな流れが生じはじめます。これまでの就活とは異なる知識をまた補う必要が出てきますが、思わぬチャンスに恵まれることも多くなり、このクランボルツ理論の奥深さを感じます。
【計画された偶発性】Plan Happenstance
計画された偶発性理論(Plan Happenstance)
キャリアは100%自分の思い通りにいくものではない
成功者の8割は予期しない偶然の出来事によって自らのキャリアを形成している
クランボルツ教授はこのように述べています。実際に、社会的に成功した数百人のビジネスパーソンのうちの約8割は、本人がもともとやりたかった仕事で成功しているわけではなくて、最初の頃は予期していなかったような偶然の出来事がきっかけになって現在の成功者としてのキャリアを形成していると言われています。クランボルツ教授はさらにこんなことも言っています。
行動すれば、思わぬチャンスに出会うことがある。ただし、行動したからといって、常にチャンスに巡り会うとは限らない。けれども、行動しないままでは、 何も起きることはない。
さまざまなことに対して関心を持って、積極的に動くことで「きっかけ」が生まれ、そうすると思いがけない新しい自分のキャリアにつながることがあるよということです。社会的に成功したビジネスパーソンの多くは、偶然のチャンスを上手に活かしてキャリアを築いていますが、そのような人たちは共通して関心の幅が広く、すぐに行動に移します。
クランボルツ理論が現代社会で有効なワケ
クランボルツ理論が現代社会で有効な理由
- 予測不可能な時代への適応 現代は技術革新や社会変動が激しくて、長期的なキャリア計画が難しくなっています。クランボルツ理論は予期せぬ出来事をポジティブに捉え、それをキャリア形成の一部として活かすことを推奨しています。
- 行動の重要性 行動しない限り、何も起きません。クランボルツ教授は「行動すれば、思わぬチャンスに出会うことがある」と強調しています。これは、積極的に動くことで新たな機会をつかむ可能性が高まることを意味しています。
- 柔軟性と適応力の養成 一つの目標に固執しないで、様々な選択肢を探ることで、変化に柔軟に対応できるようになります。これにより、自分に合ったキャリアを見つけやすくなるのです。
クランボルツ教授とはどんな人?
ジョン・D・クランボルツ教授は、スタンフォード大学の教育心理学教授です。
彼の研究はキャリア発達と意思決定に大きく貢献しており、特に「計画された偶発性理論」は、多くのキャリアカウンセラーや教育者に影響を与えています。この理論は、偶然の出来事を積極的に活かすことでキャリアを築く方法を提案しています。
クランボルツ教授は、キャリア選択が固定されたものではなく、環境の変化や新しい経験によって柔軟に進化するべきだと提唱しました。このアプローチは、現代の急速に変化する労働市場において非常に有効であり、特に新卒就活生にとっては、自分のキャリアを多様な視点から捉えることの重要性を教えてくれています。
クランボルツ理論が示す成功へのヒント
クランボルツ教授が提案していることです。就活成功のために重要です!
●関心を持ち続けること:様々なことに対して関心を持ち、積極的に動くことで新しいキャリアのきっかけが生まれます。
●柔軟に対応すること:一つの職業に固執せず、柔軟にキャリアの方向性を変えることで新しいチャンスを掴むことができます。
●行動すること:行動しなければ何も始まりません。行動することで偶然のチャンスが訪れる可能性が高まります。
次のステップへ進むために
ひとつの目標や『夢』を追うことはとても素敵です。それが叶うにこしたことはありません。ただ、特定の職業に固執しすぎることも危険です。ビジネス成功者の約8割は最初から目指していた仕事ではない仕仕事成功しているという現実があることが理解できたと思います。何かの偶然がきっかけで成功している人は、最初からやりたかった仕事に就いて成功した人の4倍です!意外にみんな思い通りのキャリアを歩んできていないということです。
実は私もクランボルツ教授の理論のように偶然のチャンスの流れに乗っかってキャリアを歩んできました。本当は新卒で入社した会社にどっぷりと浸かったまま最後までいることを想定していましたが思わぬトラブルが自身に生じて退職することとなり、一時、行く先を見失って気持ちが塞ぎました。その後、視野を広げて転職活動を行い、チャンスをつかみ、さらにその先も自分の成長と、周囲状況に合わせて新しいことにチャレンジし続けて、現在の仕事に就いています。
幼いころからずっと目指してきた職業でなくても、成功者になれますし、楽しい仕事に巡り合うことは出来るということです!将来の選択肢をいろいろな分野に目を向け、経験してみることで、自分の可能性を広げることができます。WEB説明会やインターンシップに参加して新しい業界や人との出会いを通じて、キャリアの幅を広げていきましょう。次の記事も、偶然のチャンスを捉えて成功するための具体的な方法へと続きます。
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