こんにちは、就活アドバイザーのSINOです。今回は「就活の軸」についてお話しします。就職活動を進めるうえで、「自分の軸」を見つけることはとても大切です。就活の軸をしっかり定めることで、企業選びや仕事選びがより具体的になり、迷いなく進めることができるようになります。
目次
「就活の軸」って何?
就活の軸とは、仕事を選ぶ際に自分が何を一番大切にしたいかを指します。これは、企業の規模や業界よりも重要な要素となることが多いです。軸がしっかりしていれば、企業選びの際や様々な企業からオファーが来たときでも、自分にとって本当にふさわしい職場を選ぶことができます。
就活の軸の例
①地域を重視する
「この地域に本社がある会社で働きたい」というように、勤務地や地域を優先する考え方です。
②具体的な商品やサービスに焦点を当てる
例えば「化粧品業界で働きたい」という軸を持つ場合、化粧品メーカー、問屋、美容メディアなど多岐にわたる企業が選択肢に入ります。しかし、軸をさらに絞り込んで「化粧品の新商品企画に関わりたい」とすることで、具体的にどの業務に携わりたいかが明確になり、企業選びの際にもより適切な判断ができるようになります。
他の例として「ファッション業界で働きたい」という軸も漠然としています。例えば「持続可能な素材を扱うファッションブランドで製品開発に関わりたい」 というように軸を具体的にすることで、志望企業が明確になり、企業研究や自己PRがより効果的になります。
さらに「食品業界で働きたい」という軸も同様です。「オーガニック食品を扱う企業で商品開発に携わりたい」 というように、具体的な商品や分野に焦点を当てることで、就活の軸がより明確になり、企業選びもスムーズに進められるようになります。
③影響力のある仕事がしたい
「影響力のある仕事がしたい」という軸を持つなら、ただ「影響力を持ちたい!」とするのではなく、どの分野で他の人々や社会に対してどのような影響を与えたいのかを具体的に設定しましょう。そうすることで、自分が目指すべき企業や職種が明確になって就職活動全体がより効果的で、焦点を絞ったものになります。また、志望動機や自己PRも具体的になり、採用担当者に対しても強い印象を与えることができます。以下にいくつかの業界の例を挙げますので、あなたが欲する「影響力」について考えるヒントにしてください。
■それぞれの業界が与える影響力を考察■
1. インフラ業界での仕事
インフラ業界は電気、ガス、水道、通信、交通など、日常生活に欠かせない基盤を提供しています。例えば、「全国規模のエネルギー供給に関わり、持続可能な社会を実現したい」という具体的な軸を設定すれば、電力会社や再生可能エネルギー関連の企業、さらには政策提言を行うシンクタンクなどが考えられます。これにより社会全体に大きな影響を与えることが可能です。
- 医療・福祉分野での仕事
「多くの人々の健康を守りたい」という軸を持つ場合、医療機関や製薬会社だけでなく、医療機器の開発企業や公共衛生の分野で働くことが考えられます。具体的には「新薬の開発を通じて、治療が難しい病気に苦しむ患者を救いたい」など、特定の目標に向かって仕事をすることで影響力のある仕事を実現できます。
- メディアや教育の分野での仕事
「人々の意識や価値観に影響を与えたい」という軸なら、メディアや教育の分野での仕事なども考えられます。例えば「教育を通じて次世代のリーダーを育てたい」という場合は、教育機関での教職や教育関連のNPO法人での活動が考えられますし、あるいは、「社会的な問題に対する意識を高めるためのジャーナリズムに携わりたい」という軸であれば、報道機関やドキュメンタリー制作などが選択肢となるかも。
- テクノロジー分野での仕事
「技術革新を通じて社会を変えたい」という軸であれば、AI、ブロックチェーン、バイオテクノロジーなどの先端技術を扱う企業で働くことが考えられます。例えば、「AIを活用して医療の現場を変革し、より多くの人々が質の高い医療を受けられるようにしたい」という具体的な目標を持つことで、その影響力を最大限に発揮することができます。
就活の「軸」は複数必要です!
就活の軸はひとつではなく複数持ったほうがいいです。複数の軸を持つことで就活の進め方に余裕と柔軟性を持たせることができますし、自分にとって本当に納得できる選択ができるようになります。例えば、軸を「勤務地」、「関わりたい商品やサービス」、「働き方(例:チームでの協働が重視されるか、個人の裁量が大きいかなど)」に分けて考えると、それぞれの軸が交わる企業を見つけやすくなります。さらに、どの軸が優先度が高いかを決めておくと意思決定がしやすくなります。軸をひとつでなく、複数にしたほうが良い理由を以下に挙げます。
■バランスを取るため
ひとつの軸だけに固執すると、その軸に合う企業や職種が見つからなかった場合に、就活が行き詰まってしまう可能性があります。複数の軸を持つことで、より広い視野を持って様々な選択肢を検討することができます。
■リスク分散
就職活動は競争が激しいため、ひとつの軸に依存すると、その軸に関する業界や職種での採用が少ない場合や、競争が激しい場合に不利になることがあります。複数の軸を持つことで、リスクを分散させることができます。
■自己理解を深める
複数の軸を設定するプロセスの中で、自分が何を本当に大切にしているのかを深く考える機会が増えるため自己理解が深まります。就活だけでなく将来的なキャリア形成にも役立ちます。
■柔軟性の確保
就活は予測できない要素が多いため、柔軟に対応できることが成功のカギになります。複数の軸を持っていれば、予期しない状況に直面したときにも別の選択肢を見つけやすくなります。
「軸」を見つけるステップ
就活の軸を見つけるためには、以下のステップを踏むことが効果的です。
【Step1】 自己分析を深める
まずは自分がどんなことに興味があるのか、何を大切にしたいのかを考えることから始めましょう。自己分析では自分の過去の経験や価値観を振り返って、それがどのように仕事に結びつくかを考えてください。
【Step2】 実際の経験を通じて考える
自己分析だけで軸を見つけるのは難しいと思います。やはり、実際の社会に触れることで、より明確に自分の軸が見えてくるものです。インターンシップやアルバイト、ボランティア活動などに積極的に参加して、実際に働く現場を経験することが大事です。
【Step3】 業界・企業研究を行う
自己分析と並行して、企業や業界についての研究を進めましょう。企業説明会やOB・OG訪問を通じて、さまざまな企業の文化や働き方を知ることが、軸を決めるヒントになります。
「軸」が見つからない場合は?
すぐに「就活の軸」が見つからなくても焦らないでください。むしろ、さまざまな経験を積みながら自分が大切にしたいことを見つけていくのも一つの方法かもしれません。新しいことに挑戦し続けることで、自分でも気づかなかった「軸」が見えてくるものかもしれませんし、就活を進めていくうちに「軸」が少しずつ増えていくというのも良いです。まずは、広めの軸を2つ3つ持っていて、次第に「軸」をより具体的にしていくのも良いですね。
就活は人生のスタートライン
就職活動はゴールではなく、人生の新たなスタートラインです。どの企業で働くかによって、あなたのキャリアやライフスタイルは大きく変わります。なので、まずは「軸」をしっかり定めることを意識して就活を進めてください。最終的には自分が納得のいく選択をすることが大切です。
最後に
就職活動はとても大変ですが、同時に新しい自分を発見する貴重な機会でもあります。しっかり準備して自分の軸を大事にしながら進めていけば、後悔のない選択ができます。最初が肝心なので、軸が決まるように早めに就活は動くことを心掛けてください。まだ軸がぐらついている人も、行動を続けていくことで、少しずつ自分が見えてくれば軸も決まってくると思います。焦らずに行動し続けること、立ち止まってしまったら、大学のアドバイザーに相談するなどして、他人の意見を聞くことも大事です。あなたの就活を応援しています。
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