こんにちは、就活アドバイザーのSINOです。企業研究を深くする方法について、具体的にお伝えしています。前編で企業研究の基本的なステップをしっかりと押さえられた方は、ここからが企業研究を深める本質です。(前編をまだ読んでいない方は、そちらを先に読んでいただけると理解がより深まると思います。)後編では、企業研究をさらにグッと掘り下げる方法をについて書いていきます。
二次面接や最終面接がなかなか通らなくて悩んでいる人のほとんどは、共通してここがあやふやです。企業研究が浅いままで選考を受け続けているのです。企業のことを調べて理解しただけではなく、その情報をもとに「考えること」が就活成功のためには不可欠です。この段階の洞察は内定を得られるか否かの分岐点になりますので、しっかり行いましょう。
企業研究を深く行っていれば志望動機や自己PRに説得力を持たせられますし、さらに、企業と自分との相性をより正確に判断できるようになるため就活全体が成功しやすくなります。それでは企業研究を一緒に深めましょう。
目次
調べた情報を活用して自分に落とし込む
企業について調べた情報を、自分にどう活かすかを考えることが企業研究の本質です。情報を鵜呑みにするのではなく、「自分はどう思うか?」「なぜそう感じたのか?」といった問いを自分に投げかけることが重要です。以下に企業について調べたそれぞれの情報に対して、何をどのように考えればよいか着眼ポイントを挙げてみました。あなたなりの考えを出してみてください。
そして、その結果、自分の思考をノートに書き留めましょう。自己理解がより深まるだけでなく、そのあなたの情報は、後のエントリーシート作成や面接での発言に大いに活かすことができます。
情報の受け取り方から考え方への転換
Point1:情報を確認するだけでなく、常に問いを持つ
例えば企業のビジョンや目標を読んだ際には、「これが自分の価値観とどう繋がっているのか?」や「この企業の将来目標を実現するために自分はどんな貢献ができるだろう?」 といった問いを持つ。
Point2:「なぜ?」 を複数回繰り返す。自分の考えの本質が見えてきます
【A】企業のビジョンや価値についての深堀り
「なぜこの企業はこのビジョンを設定したのだろうか?」「このビジョンが実現すると、社会や業界にどのような影響があるのだろうか?」など、「なぜ?」を繰り返しながら、あなたなりの考えを導き出してみてください。そうすることで、ビジョンの意味をより深く理解できます。
【B】自分にどう関わるかを考える
「なぜこの企業で働きたいと思うのか?」「なぜ自分はこの職種を志望したいと思っているのか?」など考えることで、自分自身の就活の軸との繋がりが見えてきます。
【なぜ?繰り返し法】
なぜ自分はこの会社の『営業職』を選んだのか」に対して、「なぜ?」数回繰り返して深掘りをするやり方の例です。
■ 1回目の「なぜ?」
【質問】 なぜ営業職を選んだのか?
【答え】 自分は人と接することが好きで、コミュニケーション能力を活かせる職種だと感じたから。
■ 2回目の「なぜ?」
【質問】 なぜコミュニケーション能力を活かす仕事が良いと思ったのか?
【答え】自分の強みは相手のニーズを理解し適切な提案を行うことができることだ。営業職ではその能力を最大限に発揮できると考えたから。
■ 3回目の「なぜ?」
【質問】 なぜその強みを発揮したいのか?
【答え】 自分は人に貢献することにやりがいを感じるタイプで、営業職では顧客の課題を解決することで直接的に貢献できるから。
■4回目の「なぜ?」
【質問】 なぜこの会社の営業職なのか?
【答え】 この会社の営業職は、単に商品を売るだけでなく、顧客の課題を理解し、長期的な関係を築いていくスタイルであり、自分の価値観と一致していると感じたから。
■ 5回目の「なぜ?」
【質問】 なぜそのスタイルが自分と一致していると考えるのか?
【答え】 自分は短期的な成果よりも信頼関係を築き、顧客と共に成長していくことに価値を感じる。その点でこの会社の営業スタイルが自分に最適だと思ったから。
このように、「なぜ?」を繰り返すことで、自分の選択の背景や価値観を深く理解することができます。
あなたの中から導き出したこれらの答えは、具体的で説得力のある志望動機の中身です。
Point3: 仮説を立ててみる
企業のビジョンや事業内容を基にして、今後どのようにこの企業が成長していくだろうか、どんな課題に直面しそうかを仮説として考えてみます。あなたなりに考えてみて、その仮説をもとに「自分がその企業でどのように活躍できそうか」を考えてみると、より具体的な志望の動機が見えてきます。
Point4: それらの考えに対してフィードバックをもらう
自分の考えを友人や就活アドバイザーと共有して意見をもらうことで、自分の考えの盲点に気づくことができます。そのフィードバックを基にして、さらに考えを深めることができます。
Point:5: その企業で働く自分の姿をシュミレーションする
企業研究を基にして、「自分がその企業で働いている姿」をシミュレーションしてください。あなたがその環境で、どう強みを発揮して、どのように活躍しているかをイメージしましょう。そうすると、自分の考えが具体的になり、面接などでの発言にも説得力が増します。このシミュレーションを通じて、企業とのマッチングの度合いや、自分にとっての働きがいなどが具体的に見えてくるようになります。
Point6: 自己評価と比較する
調べた企業のビジョンや事業内容が、自分の強みや価値観とどの程度一致しているかを評価してみましょう。
例えば、「この企業のビジョンに対して、自分の強みであるリーダーシップをどう活かせるだろうか?」と考えてみることで、企業と自分とのフィット感がより明確になります。他の企業とも比較してみて、どの企業が自分に最も合っているかも考えてみることで、自分の選択肢を広げつつ、最適な選択をする手助けになります。
Point7: 次のステップを具体的に決めて動く
企業情報を自分に落とし込んで企業研究を深く行った後、次に何をすべきかを具体的に決めると、行動に繋がりやすくなります。例えば 「このようなビジョンを持つ企業に共感する自分なのだから、あの企業も向いているかもしれない。あの企業のインターンシップも応募してみよう」 とか、「調べた企業についてさらに聞いてみたいことができたからOB・OG訪問を計画してさらに情報を得よう!」 といった具合です。このように、企業研究と自己理解を行いながら次の行動に繋げることで、スムーズな就活が実現します。
最後に
企業研究を深める具体的な方法を理解していただけましたか?ここまで深堀りをすれば万全でしょう。企業情報を鵜呑みにせず、常に問いを持って考え、自分なりにその答えを導き出してノートに記録を繰り返してください。そして次の行動に繋げることがとても大事です。このプロセスを経ることで企業研究が深まるだけでなく、自己理解もグングンと深まっていくので、いままで書いていた志望動機が浅く感じると思います。自己PRも説得力が出てくるようになります。企業研究を深めることは自己理解も深まります。自分と企業との相性を正確に判断できるようになれば効果的に就活を進められ、就活全体が成功しやすくなります。「内定」を獲得できるか否かは「企業研究の深さ」に掛かっていると言っても過言ではありません。この記事を参考にして、あなたの志望する企業について時間と手間を充分に掛けて研究していただけたらと思います。あなたの就活成功を、心から応援しています。頑張ってください。
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